先日、内定採用者との話しの中でお互い歴史好きということもあり戦国時代の話をしていたら内定採用者から「のぼうの城」(小学館:和田 竜 著)を貸してもらいました。
この本、現在のベストセラーです。(何かわかる気がします)
結構私は、歴史通だと自負していたのですが(まだまだだと反省してます)名前すら聞いた事の無い、成田長親(なりたながちか)という戦国武将を主人公とした歴史小説です。
内容は、小田原の北条氏と同盟を結ぶ成田氏が領主を治める埼玉県行田市に存在した忍城(おしじょう)という城で、豊臣秀吉の北条攻めにより石田三成・大谷吉継・長束正家率いる20,000の軍勢と総大将成田長親率いる2,000(500の士卒及び約1500の城下に住む百姓や女子)の軍勢が合戦をするのですが、成田長親は勇敢な武将とは程遠い百姓たちからも面と向って「(でく)のぼう様」と言われるほどの器量無しのお人好し物なのですが、どういうわけか合戦では、ほとんどの犠牲者を出す事無く1/10の手勢で石田軍に壊滅的な打撃を与え、北条側の城で唯一最後まで開城せずに戦ったというお話です。
何故?そんな人物が総大将の成田軍がそんな合戦ができたのか?
そのあたりの肝は、是非本編をご覧いただければと思うのですが、私はこの歴史小説を読んでいて面白い感覚になりました。初めての感覚です。
それは、イメージする絵図らが昔TBSで放送していた「まんが日本昔ばなし」なのです。
それもアニメというよりは、薄ぼかしでにじんだ暖色系の貼り絵的な絵図らで、動きがほとんど無い紙芝居的なほのぼのした感じの。
歴史小説を読んでいて初めてイメージした絵図らです。不思議な魅力を感じました。
私的には是非映画で私がイメージした絵図らでジブリが作品化するとおもしろいのになぁ?と思っています。
最後に石田三成が合戦を終え忍城を後に
「この忍城の者どもは、士分も領民も一つになっておる」
「所詮は、利で繋がった我らが勝てる相手ではなかったのさ」
というセリフを言っているのですが、このセリフ とても深いぃと思っています。