弊社にて懇意にして頂いている講師で、藤原和博さんがいます。
リクルートに30年在籍し、2003年に都内義務教育初の民間人校長(杉並区立和田中学校校長)を務められたことで話題になり、5年の任務期間中には大変ユニークな教育プログラムを取り入れられた事でも話題になりました。
現在は、東京学芸大学客員教授としてまた大阪府知事特別顧問として次世代を担う人材の育成・指導及び教育分野における改革に取り組んでいます。
そんな藤原さんが、今日(10月19日)の日経新聞朝刊で
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成熟社会の今日では正解は1つとは限りません。
その時々の状況に応じた最適解が求められます。
それには知恵を働かせ、付加価値を生み出し、自分自身で問題を設定する能力や、それらを支える情報編集力が必要になります。
情報編集力を養うには、正面からだけでなく、様々な角度から物事を考える複眼的な思考(クリティカル・シンキング)を鍛えることです。
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と、いうコメントをされています。
講演においてもこのコメントは必ず盛り込むのですが、それだけ現代人において藤原さんが重要視しているからこそだと思っています。
私もリクルートの関連会社(現リクルート エージェント)に10年近く在籍していたので、藤原さんの言われる事がとても感銘・共感できます。
上記のような考え方が自然と身につく会社(風土、文化がありました)だったからでしょうか。
ちなみに「正面からだけでなく、様々な角度から物事を考える複眼的な思考(クリティカル・シンキング)を鍛える」ことは、人としての深みや懐の広さ いわゆる人間力的要素を養うことにも通じることかと思っています。
物理的に子供の視野角度は、大人の視野角度よりも狭いのは皆さんご存じのことですが
これは、子供と大人の体質的要素ももちろんありますが、様々な経験を通してまさに「正面からだけでなく、様々な角度から物事を考える複眼的な思考(クリティカル・シンキング)を鍛える」ことを大なり小なり無意識にも日々おこなっているからこそだんだんと視野角度が広がる側面もあるかと思っています。
更にこれは私様式なのですが、物事・事象を いかにして立方体で捉え、複眼的に考え、的確な行動を判断、決断するか ということを日々意識しています。
藤原さんの言う 正面 だと2次元の表面でしかわからないですからね。
ヒト及び大部分の生物の視覚は2次元ですが、角度を変えて見ると実は幅、高さ、奥行き、深さといった3次元で物事、事象は成り立っているわけで、更にその体積を大きく捉えられるようになればなるほど人間力が養われるような気がします。
ちなみに体積(と、その中身・構造)を大きく捉えられるかは、その人の心の目とでもいいましょうか、豊富な経験からでてくる想像力、仮説設定力がポイントになると思います。
人間力が至高の域に達していけばいくほど、この想像力、仮説設定力が的を射ていて的確な行動を判断、決断できるようになるのだと思っています。
事実を知り、真相を察する 日々、精進です。
