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自分を知り未来に活かす! -日本人の心配能力とメタ認知-         /中野信子先生ご講演より

みなさんは「脳科学」と聞いて何をイメージされるでしょうか?
MRIの画像、ニューロンという言葉......
心理学などに比べ、私たちの日々の生活には、少し縁遠い存在かもしれません。


今回は、「ビジネスに役立つ脳科学」というテーマで
脳科学者の中野信子先生にご講演いただきました。


聴講されるのは、企業経営者の方々。


ビジネスと脳科学?
ビジネスの現場でバリバリ活躍する方々にとって、
脳科学なんて所詮は机上の空論ではないのか......
まずは、そんな疑問を持たれるのではないでしょうか?


確かにその仕事に特化した即効性あるノウハウはお伝えできないかもしれません。
しかし人間の全ての行動を司る脳。
脳科学は、人の行動を分析し、未来へ導く「ものさし」と言えます。
それはビジネスシーンも例外ではありません。


中野先生は、脳科学の視点から
ビジネスに影響を及ぼす日本人の特性=「心配能力」、
そして、「メタ認知」の効果を訴えます。


「ズバリ日本人はイノベーションが苦手!」
イノベーションの必要性が訴えられる現代において、
素直には受け入れがたい話ですが、脳の構造をみれば納得です。


脳には、安心感を司る「セロトニントランスポーター」があり、
少ないほど心配性に、多いほど楽観的になります。
少ない人の割合は、日本60%、アメリカ20%です。


勿論、例外の人もいますが、基本的に日本人は心配性なのです。
故にイノベーションが生まれにくい。
残念ながら、脳がそうなっているので仕方がありません。
が、悲観する必要もありません。


楽観的になれないということは、
逆に、リスクを避ける能力に長け、高い「心配能力」を持ちます。
「カイゼン」に代表されるよう、
日本人は、1つの枠組みの中で巧みに変化させることを得意とするのです。


そして、基本的な脳の構造は一朝一夕では変わりません。
大切なのは、効果的な行動をとるため、自分を理解することです。
そこでオススメなのが「メタ認知」。


メタ認知とは、自身を俯瞰することです。
やり方はシンプル。
「自分がなぜ、このような行動をとったのか?」
「どうすれば自分は満足なのか?」
といったように、一度立ち止まり、自分に問いかけます。


例えば、
「自分は今、部下にイライラしている。なぜイライラするのか。
求めた結果が出ていないからか。
いや、もしかすると部下に無茶ぶりしてしまっているのではないか......」
といった具合です。
こうした問いかけを都度行えるようになれば、
自分を客観視する習慣がつき、目指すべきゴールが明確になります。


ビジネスを、脳と人間の行動から分析する中野先生のご講演。
広い視野で仕事を振り返ってみたい方、
スキルアップ等のテクニック系の講演はもう飽きた!
という方にオススメです。


中野信子さん講演情報
中村潤一


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